みなさんこんにちは!
飲食店で利益を出すためには、たくさんのお客様に
来ていただきたいのですが、開業しようとする
飲食店の坪数に対して、いったい何席くらい
客席を設けたら良いのでしょうか?
飲食店を出店する際に最適な席数と回転率の考え方とは
「店全体の坪数」ではなく「客席の坪数」
飲食店の席数を検討する際には、
「店全体の坪数」ではなく、「客席の坪数」
から計算されることをおすすめします。
飲食店は、業態によって「厨房面積比率」が
大きく異なるからです。
お酒主体のバーと、料理主体の飲食店では、
必要な厨房の大きさが違います。
自店の客席数を検討する際は、
この厨房面積比率を考慮した上で
計算をするほうが良いでしょう。
それぞれの飲食店の厨房面積比率の目安
『厨房面積比率』の目安は、
【飲食店】厨房40%:ホール60%
【居酒屋】厨房30%:ホール70%
【バー】厨房20%:ホール80%
程度でしょう。
もちろん、日本酒の品揃えは抜群だが、
アテは乾きものや缶詰しか出さないという
居酒屋の厨房比率は10%で十分でしょうし、
ビーフストロガノフが有名なバーは厨房比率を
もう少し大きくとるべきでしょう。
あくまで上記は目安としてください。
客席坪あたり席数の目安
次に、客席坪あたり席数の目安は、
【ゆったり型/高級型店舗】1.5~1.7席/坪
【一般的店舗】2.0席/坪
【大衆型店舗】・・・2.5~2.7席/坪
程度でしょう。
実際に客席面積を基に席数を計算してみると、
高級レストラン50坪の場合・・客席面積は30坪、客数は45席~50席
大衆型居酒屋30坪の場合・・客席面積は21坪、客数は52~57席
となります。
自店の席数を「店全体の坪数」を基に計算してしまうと、
実態とずれたものになってしまうので、注意が必要ですね。
また、スケルトンから内装設計を行う場合には、
設計図面を引いてもらう際に、レイアウトだけでなく、
どのような根拠で席数を決めたのか、お客様の導線は
これがベターなのか、などを設計事務所にしっかりと
質問されることをおすすめします。
「あ、このお客様はかなり現場のことを分かっているな。」
と思わせることで、先方も手抜きをせず、
さらに良いプランを出してくれる可能性もあります。
客席数から売上をシミュレーションしてみよう
ご自分の店の席数にある程度目途がついたら、
その客数を基に売上や粗利のシミュレーションをしてみましょう。
例えば、先ほどの大衆型居酒屋55席の店をオープンするとします。
海鮮居酒屋なので、客単価は少し高めの3,600円。回転率は2回転とします。
1日の売上=3,600円×55席×2回転=39万6,000円
となりました。
1日に40万円も売り上げられれば、
1ヶ月で1,200万円。かなり儲けられそうですね!
と言いたいところですが、この計算は甘すぎます。
客席数は55、回転率は2というところは問題ないのですが、
「客席稼働率」という考え方を入れていないからです。
飲食店では客席稼働率もかなり重要
客席稼働率とは、店にある客席の中で、
何%のイスが実際に埋まっているか
という考え方です。
55席ある居酒屋においても、全てのイスに
お客様が座られていることはまずありませんよね?
4人がけテーブルに2人だけで座っていたり、
カウンター客の間に空席があったりするのが当然です。
つまり、売上予測を考える際には、席数と回転率だけでなく、
この客席稼働率もかけないといけないのです。
客席稼働率を70%程度で設定し計算してみると
1日の売上=3,600円×55席×客席稼働率70%×2回転=約27万7,000円
ということになりました。
安易に計算するよりも、1日の売上が12万円も
減ってしまいましたが、これが現実です。
設計図面を見た際に、客席数55席だから
1日40万円の売上!などと色めき立っていては
いけないのです。
飲食店においては、客席坪数あたりの客席数目安が
あることはご理解いただけましたか。
店舗面積の関係でこの席数自体を
増やすことはできませんが、経営の視点では
客席稼働率と回転率を高めることで、
売上と利益を伸ばしていくことになります。
ランチ時は知らないお客様同士でも出来るだけ
相席をお願いする、2人連れのお客様には
4人がけテーブルではなくカウンターに座っていただく、
テーブル席は4名用を購入せず、2名用を2つ組み合わせることで
4名分テーブルとする、一定時間注文が無いお客様には、
次のお客様に席を譲っていただくなど、
客席稼働率と回転率を高める工夫は色々とできます。
某ラーメン店では、相席を許可すると次回使える
煮タマゴ無料券などがもらえるため、
お客様が積極的に相席OKの雰囲気を
店員に出してくれています。
理想的ですね。
あなたのお店でも、客席稼働率を高めるための
アイディアをぜひ考えてみてください。
ミナミ心斎橋エリアでバーやスナックを開業される方は
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